■調査概要
◆目的
働く女性の健康維持のための環境要因を明らかにする。
◆調査対象
20歳代〜50歳代の関東近郊で働く女性
SNSを利用し、インターネットにより公募
◆調査方法
フォーカス・グループ・インタビューを9回行った。1回約90分、約6名で計52名参加した。
対象属性は、年齢、職種、就業年数、職場での役割、家族構成として参加登録時にWeb上で収集した。
参加者に承諾を得て、ICレコーダーとビデオ及び観察者により記録した。
◆日程と場所
日時:2月6日(土)10時・13時、2月12日(金)19時 、2月18日(木)19時、
2月20日(土)10時・13時、3月5日(土)10時・13時、3月15日(火)15時
場所:筑波大学東京キャンパスのセミナー室など
◆質問事項
1. 健康維持のために現在実行していること
2. 健康維持のために今後取り組みたいこと
3. 健康維持行動のために必要な環境要因
◆分析方法
録音記録と録画記録より正確な逐語録を作成し、重要アイテムを抽出、類型化し、サブカテゴリー、重要カテゴリーを選定、分類した。
各インタビューの重要アイテム、重要カテゴリーを分析後、複合分析した。一般システム理論(Bertalanffyら,1945) を用い体系的に整理した。
精通した専門家のスーパーバイズを受けて分析を行った。
~本インタビューから得られた176のアイテムの一部をご紹介します~
【労働環境、制度】
・健康経営を目指した勤務体制や制度 ・有給休暇取得推進の取り組み ・長時間のデスクワーク環境の改善 ・運動習慣改善の支援 ・規則正しい食生活の支援 ・休憩スペースの拡充 ・個性や多様な働き方を受け入れる環境 ・教育、異動、昇格などへの柔軟な対応 ・長時間労働の改善 等
【専門医、専門家支援】
・婦人科やかかりつけ医師支援 ・女性の体調不調も相談できる産業医 ・仕事と健康を両方相談できる専門職 ・男女共通の課題としてライフイベントを含めた心身の健康管理の教育 ・管理職への健康管理の教育 ・更年期症状や相談場所の情報提供 等
【行政支援】
・育児や介護への公的支援の拡充 ・家事軽減に向けた費用補助 ・利用しやすい運動環境 ・行政による健康促進への支援 等
【職場の支援】
・上司の残業美徳の意識変革 ・上司による労働環境改善へのリーダーシップ ・健康や仕事について話せる相談相手 ・管理職への同僚からの支援 ・部下による支援 ・円滑な人間関係 ・健康行動に時間やお金を使うことへの肯定的認識 ・男性の育児参加への理解 ・両立への職場理解 ・手伝ってくれる同僚への感謝の気持ちのある職場 等
【家族や友人の支援】
・家事軽減への投資の理解 ・家事と仕事の両立への根性論 ・役割遂行が不十分なことへの罪悪感の軽減 ・家事と仕事の両立への理解 ・育児、家事、介護への理解と支援 ・運動や趣味の仲間 ・困難時に協力してくれる友人 等
【時間の管理】
・家事、育児、仕事量のコントロールのしやすさ ・仕事時間のコントロールのしやすさ ・生活リズムのコントロールのしやすさ ・習い事、余暇、運動の時間の確保 ・仕事とプライベートで気持ちの切り替え ・勤務時間のメリハリ 等
【自己意識、自己管理】
・仕事のやりがいや充実感 ・自分がいきいきと働くため ・仕事への責任感 ・弱みを見せないこと ・家族への責任感 ・日頃からの予防意識 ・将来の自分のための健康づくり ・身近な人の体調不良経験 ・気分転換やストレス解消法をもつこと ・健康行動を楽しむ ・運動習慣の日常生活への取り込み ・費用負担が少なく手軽にできる健康行動 等
【心身の変化】
・体力低下や体調不良 ・以前よりも仕事上の失敗や勘違いが増えた経験 ・病気、欠勤、入院、ケガの経験 等
All Rights Reserved All Contents Copyright(c) 2016.Tokie Anme & Keiko Kato
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から